「O嬢の物語」ポーリーヌ・レアージュ
エロ小説と言ってしまえばそれまでだが、とても高尚で無垢なものを見せてもらった。ただグロテスクだからいいといった小説とは、格が違う。露悪的というのも違う。フランスの自由、平等、博愛とは違うが、これが受け入れられてるのも、フランスだからだろう。フランスにはスカートがめくれていても「それがどうしたの?」と素っ気なくする文化があるが、同じものをこの小説に感じた。ニヒルなのである。しかし、この表紙は本当に恥ずかしい。外で読むならブックカバーが必要だ。
- 作者: ポーリーヌ・レアージュ,澁澤龍彦
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1992/06/01
- メディア: 文庫
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