走れ!タカハシのブログ

本の感想についてのブログ

「O嬢の物語」ポーリーヌ・レアージュ

エロ小説と言ってしまえばそれまでだが、とても高尚で無垢なものを見せてもらった。ただグロテスクだからいいといった小説とは、格が違う。露悪的というのも違う。フランスの自由、平等、博愛とは違うが、これが受け入れられてるのも、フランスだからだろう。フランスにはスカートがめくれていても「それがどうしたの?」と素っ気なくする文化があるが、同じものをこの小説に感じた。ニヒルなのである。しかし、この表紙は本当に恥ずかしい。外で読むならブックカバーが必要だ。


O嬢の物語 (河出文庫)

O嬢の物語 (河出文庫)