走れ!タカハシのブログ

本の感想についてのブログ

2017-08-12から1日間の記事一覧

「クリストファー男娼窟」草間彌生

タイトルからしてインパクト絶大だが、中身もインパクトがものすごい。アグレッシブで、ポップでアヴァンギャルド、しっちゃかめっちゃか。だが「死臭アカシア」になり急に静かになる。「離人カーテンの囚人」はキーコの状況が状況だけに正直読んでてつらい…

「失恋」鷺沢萠

短編集。この4人の人を思う気持ちが純粋で痛かった。特に「欲望」の悠介は、どうしてそこまで利他的になれるのかと思った。それにしても作者はお酒好きなのかね。しょっちゅうバーとか出てくる。少し林芙美子を彷彿とさせる感じだ。失恋作者: 鷺沢萠出版社/…

「葉桜の日」鷺沢萠

若い男性が主人公のふたつの小説。ひりひりした感じだが、ドロドロさはなくどこかさわやか。表題作より「果実の舟を川に流して」が印象に残った。バーが舞台で酒嫌いだけどがんばって読みました。葉桜の日作者: 鷺沢萠出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1990/1…

「本を読む女」林真理子

著者の母親である万亀が主人公。「あさが来た」が脳裏に過ぎったが、かなりお嬢様のあちらと違い平凡な生まれの女性だから親近感がわく。それでもドラマあり。いや見方を変えれば「あさが来た」よりドラマティックだ。昭和初期という時代背景もあって、「女…