2017-08-04から1日間の記事一覧
エロ小説と言ってしまえばそれまでだが、とても高尚で無垢なものを見せてもらった。ただグロテスクだからいいといった小説とは、格が違う。露悪的というのも違う。フランスの自由、平等、博愛とは違うが、これが受け入れられてるのも、フランスだからだろう…
短編集なのだが、どれも心理描写を排して身体描写に徹していた。特に「しょう子さんが忘れていること」がそうだった。最近は心理描写が細やかな小説ばかり読んでたので新鮮だった。ちょっと川上未映子に似てない気もしないでないが。官能的なのに瑞々しい文…
今回もかなり良質なミステリーを楽しませてもらった。他人の棘などを容赦なく描いている。湊かなえが愛されるのは、謎解き要素や意外な結末はもちろん、生命倫理や家族、被害者と加害者の壁、コミュニティの問題にまで踏み込んでそれをダレたり説教くさくな…