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本の感想についてのブログ

「ポイズンドーター・ホーリーマザー」湊かなえ

短編集。人間ってなんていやらしいんだ、と読んだ後思った。しばらくあとを引く。元祖イヤミスの才能が爆発だ。ここまで強烈で、逆に気に入った。表題作、「笑うセぇるすまん」でも子供に自分の夢を押し付け、子供を自分の身代わりであるようにする母親が出てきたが、この作品でも。そしてそんな単純な話でなく弓香のふるまいにも裏があった。背筋が寒いどころか体が熱くなる。「優しい人」と「マイディアレスト」の殺人の場面は鮮やかすぎて、湊の才能が怖い。「罪深き女」のミスリードにやられた!


ポイズンドーター・ホーリーマザー

ポイズンドーター・ホーリーマザー